パン屋さんの実力はクロワッサンを食べてみれば判る、ということを聞いたことがあります。つまりそれだけクロワッサンを上手に作るのは難しいということです。最近は安価なホームベーカリーが普及していることもあって、ロールパンや食パンを家庭で手軽につくることができるようになっています。それでもクロワッサンを作るとなると普通のパンに比べると手間もかかる上に失敗も多いものです。でも、週に一度はパンを手作りするとか、ロールパンはレシピを見ないでもできるというくらいの中級者であれば一度は挑戦してみたいところです。最初から大成功!というのはちょっと難しいかもしれませんが、面倒な手間やクロワッサン作り特有の作業工程の多さを逆に利用することによって、時間を有効に活用することができるようになります。それに、手作りパンのいいところは、多少失敗しても「食べることができない」というレベルになることは滅多にないということです。少々かためにできてしまっても、クタッとしてしまっても、スープに添えたりすれば十分食べることができます。大変そうだな、と思って行動しなければいつまでも作ることはできません。失敗を恐れずに、丸一日時間を自由に使うつもりでやってみましょう。一度作ってみれば次回からは手際もよくなりますし、問題点もわかって来るものです。そして、実際このページでご紹介する裏技とちょっとしたコツを試してみれば、それがいかに有効か理解できると思います。外側がサクッとして内側がフワフワのクロワッサンをつくってみませんか。

クロワッサン作りの究極の裏技

さて、クロワッサンを作ろうと決めたらまず最初にやることはなんでしょう。材料と調理器具の用意、ではありません。前日の段階で二日分の食事を作ってしまうことです。これが究極の裏技です。クロワッサン作りは時間と手間がたくさんかかります。一生懸命作って結果はいまいち、という状態で普段と同じ夕食の支度をするのはちょっとヘヴィですよね。ですので私は前日のうちにカレーとかシチューを作っておきます。一晩寝かせると味がまろやかになるし、余裕もできるので非常にお奨めです。失敗したパンをつけて食べても良いですしね。それでは肝心のクロワッサン作りですが、特別な道具には必要ありません。ボウル、包丁、バット、麺棒があれば十分です。調理器具よりも重要なのは冷蔵庫内の空き空間です。庫内を整理して生地を冷やす場所をつくっておきましょう。作業スペースは広いテーブルなどを用意しましょう。そして次に忘れてならないのはタイマーです。機能は少なくてかまいませんので、小さく軽くクリップなどで服に付けられるようなものがベストです。生地を発酵させる時間のほかに、中にバターを挟みこんで伸ばして冷やすという工程があり、その時間を計るために必要になります。薄力粉50g、強力粉100g、イースト4g、塩5g、砂糖10g、牛乳80cc、卵1個、バター10g、折込用バター80gです。小麦粉をフランスパン用のものに替えて作るるとパリッとした表面になりますが、それは二回目以降に。折り込み用のバターは温度が高いと生地から溶け出てしまうので、パイ生地用のものを使用すると作業効率が上がります。

クロワッサンのレシピ

材料と道具がそろったら早速の作りはじめましょう。折込用バター以外の材料をボウルに入れ、最初はゴムベラで混ぜ合わせます。生地がまとまってきたら両手でこねあげ、ぬれ布巾をかけて30分休ませます。クロワッサンは待機時間が多いのでタイマーをかけておきましょう。クリップで身体につけておけば他の家事をしていても忘れることがありません。生地を延ばす作業をする前に、テーブルに打ち粉をして、厚さ5ミリくらいまで麺棒で伸ばします。生地の半分に折込用バターを乗せて半分に折りたたみ合わせ目をつまみます。バターがはみ出ないように慎重に伸ばして生地を数字の6の様に折りたたみ、冷蔵庫に30分入れます。同様に三つ折と休ませる作業を二回繰り返します。この工程によってクロワッサン独特の食べ応えが生まれますが、バターが溶け出ないように手早く行いましょう。次にクロワッサンの成型です。暑さ5ミリ、長さ50センチの長方形に伸ばしたら、底辺が10センチの三角形10個に切り分けます。短い底辺の中央に1センチほどの切れ目を入れ、切り込みを広げるようにしてクルリと巻きこんでいきます。巻き終わりを下にして30度のオーブンで40分間最終発酵をしてから、溶き卵を生地の表面に塗ります。200度に予熱したオーブンで10分ほど焼けば、でき上がりです。表面がサクサク、中がフワフワになっていれば成功です。カフェオレと一緒に頂けば気分はシャンゼリゼ通りですが、少々固かったりフワフワじゃないかもしれませんが、回数を重ねるごとにきっといつかはおいしいクロワッサンを作ることができるはずです。